建設業経理士になるためには : 事業計画書作成の流れ

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事業計画書作成の流れ

決算が終われば、前期の反省と当期の事業計画が必要です。
ここでは、簡単な事業計画作成の流れをお話しします。

いろいろな作成方法はあると思いますが、一番簡単な作成方法は、次の項目順に作っていく方法です。

1.前期の反省
(1)受注額の予算・実績比較と前期実績比較
(2)売上高・利益率の予算・実績比較と前期実績比較
(3)一般経費の予算・実績比較と前期実績比較
2.当期の予算計画
(1)受注額の予算計画
(2)売上高・利益率の予算計画
(3)一般経費の予算計画

1.前期の反省 (1)受注額の予算・実績比較と前期実績比較

前期に予定していた受注目標額と実績の比較と差額がでた理由を説明し、さらにもう一期前の受注額の実績と前期の実績を実績同士で比較し差額が出たら理由を説明します。
利益獲得のためには受注の確保が絶対条件です。計画通りの受注がとれたかどうかを考えることがとても大事です。
差額がでた理由としては、
受注増の場合、
同じ市町村内に道路新設や公共施設の新設があったことによる官公庁の発注が増えた
現場代理人になれる社員を増員したのでいままで見送るしかなかった工事を受注できた
受注減の場合、
官公庁の発注が減ったこと
見積もりを安く抑えることができず、ライバル会社に価格競争で負けたこと
などがあげられるでしょう。
官公庁・民間、業種別、元請・下請、工種別に分けていろいろな角度から比較をすると、どの部分が弱かったか、原因が見えてくるでしょう。悪い原因を見つけて改善案や対策を立てて説明をすることが事業計画の基本です。当期は、同じ失敗をしない、当期は予定の受注額を達成できると裏付けの説明をするには、前期の悪かった原因を調べることが大事です。

1.前期の反省 (2)売上高・利益率の予算・実績比較と前期実績比較

受注額と売上高(完成工事高)の違いは、
受注額:請負契約を締結したときや、注文書をもらったときの金額。まだ工事着手してない。
売上高:受注した工事を完成させ請求書を発行した状態。

前期売り上げなかった工事+当期受注額-当期に売り上げなかった工事=当期の売上高

繰り越しの分だけ受注額と売上高に差がでます。損益計算に表示されるのは売上高の方なので、売上高がいくらだったかによって損益計算書の利益が大きくかわります。これも、受注額のように予算実績比較、前期比較をして差額の分析をしてみてください。

1.前期の反省 (3)一般経費の予算・実績比較と前期実績比較

経費というのは、けっこう予算オーバーします。その中でも特に目立ってオーバーしているものについては、しっかり理由を説明できるようにしましょう。そして、それが、その期だけの特別な出費で次の期には発生しないものなのか、事故で損害が出たけど、その分は保険金で補てんされているのか、来期の売上に貢献するための出費なのか。

2.当期の予算計画 (1)受注額の予算計画

前期に売り上げなかった工事がいくら売り上げるかと、当期に受注する工事の内いくら売り上がるのかを計算して、当期に受注しなくてはいけないもう今日受注額を計算します。

経常利益や一般経費を金額が先に決まっているなら、その逆算で受注額は決まってしまうでしょう。逆に社会情勢や親会社の経営状況など経営環境にも左右されるでしょう。これらを勘案して、受注目標額を算定してみてください。

2.当期の予算計画 (2)売上高・利益率の予算計画

事業計画の要の部分です。当期にいくら売り上げて、いくら儲かるつもりなのか、期が始まる前に計画を立てることが大事です。将来のことは終わってみないとわからないといっててはいけません。もうけることは、最大の動機付けになるので頑張れば達成できるのではないかというところの金額を算出してみてください。

官公庁・民間、業種別、得意先別に売上高と粗利率を先に列挙していくのが、わりと早く売上合計額を集計することができるかもしれません。

受注額でも同じことがいえるのですが、予定売上高と粗利率を算定するときにもっとも大事なのが、達成可能であるという裏付けの説明です。これがあって事業計画に信憑性がでて、銀行は会社の信用を決めるのです。裏付けには、a)前期、前々期と同レベルの売上高・粗利率、b)事業計画作成段階ににおいてすでに受注している、c)市場が大きく動き出す情報がある、d)社員増員により見送ってきていた工事を受注できること(もともと需要があったこと)等があげられます。肝心要のところですから、しっかり説明してください。

2.当期の予算計画 (3)一般経費の予算計画

前期比較をしっかりやった上で当期の予算計画を立てます。前期も達成できなかった予算計画は、当期も達成できるとは信じてもらえません。前期と当期とがちがう理由の説明を具体的にしたほうがいいです。

勘定科目別に予算を設定していくわけですが、時間がかかります。でも細かく小さく見ていってください。そして、月次の利益計画を12ヶ月分作って当期の一般経費予算としていってください。前期のかけ離れた、実態のない予算計画は、銀行は信用しません。